おすすめ本

罪と音楽
罪と音楽
小室 哲哉
小室哲哉に何の興味も無いんですが、尊敬する人が「これは、ビジネスマン必読の書」と勧めるもんだから、素直に買いました。
読むと、なるほど。
10億円も納税していた人間が(納税額ですよ。年収が10億円じゃないですよ(^^;))
なぜ、人生を転がり落ちたのか。
よく分かりました。
結局、カリスマも人間だったということ。
創作のプレッシャーで頭がおかしくなっていく様子が詳細に綴られていました。
が、
私は全く別のこと興味を覚えました。
彼の文章力です。
この人音楽家なのに、文章もうまいんです。
冷静に現実を分析する能力
自分を俯瞰して見る能力
そして、それを平易な言葉で伝える能力

これらは全て小説家やエッセイストに不可欠のもの。
彼はそれらを持っています。
「なんでこんなにうまいんだろう?」
ずっとそう思いながら一気に読みました。
一気に読んで思い出した。
彼が作詞もしていたことを。(笑)
そりゃ言葉で伝えるの、ウマイはずですね。
最終章は彼の音楽観、私はここが一番面白かったです。
自分はオーディションで何を見ているのか
ミリオンヒットを出す歌手の声質の秘密
体内グルーヴとテンポ
カラオケヒットを出す法則
J-POPの先天的問題点
歌には言葉型と音型があること

音楽やってる人は、この章読むだけでも買う価値ありだと思います。