エンディングノート

私はある女性の「遺言執行者」に任命されています。
遺言執行者とは死後、相続人に代わって遺産分割をする人です。
この女性は夫と息子に先立たれ、独りぼっち。
相続人は遠方の兄弟だけで、遺産は全て福祉に寄付したいとの意向です。
久々にお会いすると、、、
ご本人は、すい臓癌に罹っておられました。
今年判明したのだと。
、、、ショックでした。
まだ60代。
しかし、ご本人は手術を拒否。
自然にまかせて旅立ちたいと。
フクザツですよ、私としては。
本来、最期は身内が看取るもの。
しかし「兄弟に頼りたくない」とおっしゃる。
死亡後のいろんな事
火葬場で荼毘に付し、納骨、読経など、全て私に委任しておられ、エンディングノートに書いてもらってます。
亡骸に着せる着物まで。。。
『いざというときは、長谷川先生。
 延命措置は要りませんから。
 ただ、痛みだけ取ってください。』

とお願いされてます。
そのとき、冷静に事を運べるだろうか?
すごいプレッシャーです。
まだ身内を見送った経験の無い私。
他人の生死の判断ができるのか?
まだお若く、
『遺言執行など、まだまだ遠い将来』と気楽に構えていたのに、、、
そう遠くない将来、具体化しそうな気配になってきて、正直うろたえてます。
今度、ご本人とお寺に供養の話をしに行きます。
司法書士になって一番重く、辛い、、、この仕事。