ネット通販トラブル.4

(続き)

意見書には

『被告はホームページで商品を販売しているのだから、客は全国に点在する。
トラブル発生時は各地の裁判所に提訴されることは重々承知のはず。
もし東京でしか裁判できないなら、被告と取引をした全ての顧客は金額的・距離的に実質提訴できなくなり、泣き寝入りするしかない。
・・・etc』
などと書きました。
これが認められ移送は却下されました。
さて、あとは裁判初日を迎えるのみ。
ところが、被告からは答弁書が全く出てきません。
いったいどうするつもりなのか・・・・
裁判3日前、とうとう被告から電話がありました。
「全て認めます。お金払いますから、裁判を取り下げてください。」
実質全面勝訴です。
裁判費用も追加して請求、即振り込みがあったので、私は裁判を取り下げました。
依頼者も満足してくれました。
一件落着。
このように少額な金額の裁判は「管轄を取った方が勝つ」、という現実があります。
もし、東京でやっても裁判自体は負けなかった事件ですけどね。
というわけで、これにて「ネット通販トラブル」は連載終了。
久々に司法書士らしいブログでした。