ミドリムシが地球を救う?

久々の書籍紹介はけったいで、しかもためになる本です。

「ユーグレナ」とは「ミドリムシ」の学名。

ミドリムシは淡水中に生息する微生物の一種で、よくミジンコと勘違いしてる人がいる
んですが、ワカメや昆布などと同じ「藻」の仲間です。
動物と植物の2つの生態を併せ持つ稀有な存在で、体内に葉緑素を持っていて光合
成できるのに、動物として自分で動けるという不思議な生き物なんです。

ミドリムシの中には59種類もの栄養素があり、体内の油分はジェット燃料としても使える成分と言われていて、合成で二酸化炭素(CO2)を吸って酸素に換えてくれるので、この本のタイトルどおり、ミドリムシが地球の食糧問題も、エネルギー問題も、環境問題をも、あっさりと解決してしまう可能性があるわけです。

これは、学者の間ではずいぶん前から知られていたこと。
当然国家レベルのプロジェクトも進んでいたわけですが、「ニューサンシャイン計画」
として巨額の資金を投じて20年にわたる研究を進めても、誰一人としてミドリムシの屋外大量培養を成功させることができませんでした。

ところが素人の出雲さんがこれをやっちゃったんですよ!
どうしてできたのか?
彼独自の研究者のおしりの叩き方、なんと
研究者の報告を聞きながら、毎日毎日「まだできないのー!?」と言って、ポテトチップをかじってただけ、だそうです(笑)。
ほんまかいなと。
しかし、素人がプロを使うとはこういうことなんです。
「できる!」
素人にいわれたら研究者の思考回路にバイパスができるのだそうです。
この人の考え方やセンスはいい刺激になります。
GW中の読書にいかがでしょう。