安藤忠雄さんに会ってきました

サントリームージアムの
「安藤忠雄建築展 2009」
というイベントに行ってきました。
「世界的に有名な日本人」の一人
安藤忠雄氏
ボクサーから転身。独学で建築学を学び、世界的建築家になった立身出世の人物でもあります。
怖いイメージがあったのですが、素顔は大阪弁丸出しの、実に気さくなおっちゃんでした。
記念講演では、故郷大阪を愛しているからこその辛口トークが炸裂。
「大阪の経済規模は東京の100分の1」
とおっしゃったのが、とても驚きでした。
それほど差があるとは知りませんでした。
「大阪は東京をライバル視してるが、東京は全く相手にしてへん。
話題にも出ませんわ。
パチンコ屋に放火したとか、そんなときしか話題にならない。(笑)」

と場内の笑いを誘っていましたが、“大阪再生”に話しが及ぶと口調は真剣になり
「こういう先の見えない時代は、一人一人が感性を磨くことが最も大事。
感性を磨くにはみなさん、もっと本を読み、美術、音楽に触れるべき。
子供を習い事にたくさん行かす時間があったら、コンサートや美術館に行った方がよっぽどいい。
ところが、大阪で美術館に行こうと誘ったら大概『そんなん行ってどうすんねん』という答えが返ってくる。
感性・美意識を磨こうとする意識もないんですわ。
じゃ、勉強してるんかいうたらこれもしてない。
これがいかん。
ノリと勢いだけで、『そのうちなんとかなる』と思っとる。
なるかいな、そんなもん。
そんなんで、東京に勝てるわけあらへん。
意識も知的レベルも全部東京より劣ってる。」

と一蹴。
いや、よーく分かります。
知的レヴェルか
電車に乗れば阪神タイガースのユニフォーム来た甲子園帰りの団体に会う。
両親がメガホン持って、子供にもユニフォーム着せて。。。
ああいう光景を東京では見ません。
安藤さんも大変だ。
こんな大阪人相手に壮大な中之島再生プロジェクトを立ち上げているんだ。
「阪神が勝って美味いビールが飲めればそれでいい。」
人生それしか考えてない連中に、知性だ感性だ美意識だってのを、どうやって説くのだろうか?

→安藤忠雄