家を建てるなら.2

( 続き)

売買契約書の「買主欄」には夫Aさんの署名しかありません。
銀行の話では「夫婦で購入されるから連帯債務で」となっていたのにです。

これの何が問題なのかを説明します。
二人でお金を借りて家を建てるのに夫の名義だけで妻の名義がはいっていなければ、妻から夫への贈与とみなされ贈与税が課税されるおそれがあるのです。
私は工務店にその知識がなくて、安易にAさんにのみ売買契約書への署名を求めたのだと推察しました。
私はAさんにこの危険性を説明して契約書は訂正されました。
工務店はそれでもミスした認識すらない様子で取引当日も淡々としておりました。

一般のかたは「建築・不動産」の分類に、ふたつは同業種だろうとの認識が強いのですが、じつは不動産業と建設業は全く違う商売です。
媒介する商売と建てる商売。
餅は餅屋という言葉がありますが、その会社の専門は何なのか。
消費者はそれを見極める必要がありますよ、というお話でした。