命を担保に、、、

最近、消費者金融が貸付の際、契約者を生命保険に加入させることが問題になっています。
もし、返済しないうちに死亡した場合、保険金から返済を受けれるようにと。
これが「命を担保にするなんて」と非難されているわけです。
しかし、こんな事例もあるのです。
2年前、ある青年が事務所へやって来ました。
聞けばお父さんが職場で倒れ、急死したと。
その後、消費者金融数社から父宛の督促状が届き、驚いてどうしたらよいか分からなくなり、相談に来たのです。
お父さんが借金していたことすら家族は知りませんでした。
残された家族は自分と弟とおばあちゃん。
おばあちゃんは年金暮らし、兄弟2人はフリーターでお父さんの借金を払える余裕などあるはずもない。
私は早速受任したのですが、ほとんどが大手の消費者金融だったため、お父さんはこの「保険」に強制加入させられていました。
消費者金融は保険会社からの保険金で返済に充当し、ほとんど借金は消えました。
これは「保険」のおかげで遺族が救われたという貴重な事例です。
もし、この「保険」が無かったら兄弟たちは借金を相続するはめになり、到底返済できないので残された家を手放して破産するしか道はありませんでした。
「命を担保に」という言葉だけを捉えてヒステリックになってはいけません。
冷静にそれがもたらすメリットも見ないとダメです。
きっとお父さんは天国で
「あいつらに迷惑かけずにすんだ、やれやれ。。。」
と胸をなでおろしているはずですから。