それでも僕はやってない

去年、話題になったこの映画。
青年が満員電車で痴漢に間違われる冤罪事件をリアルに描写したものでした。
私も公開初日に観てブログにも感想を書いてます。
この種の冤罪事件に詳しい秋山賢三弁護士が、興味深い記事を書いておられました。
非常にためになるので、ここに紹介します。
男性は必見。
痴漢と間違われたとき、正義感や男気のある人は駅の事務室に行って冷静に話し合えば、分かってもらえると考えるのが普通。
しかしこれが間違いだと言うのです。
事務室でどんなに「無実」を訴えても駅員は判断できません。
駅員はマニュアルにしたがって鉄道警察隊に任せる。
そのまま所轄の警察へ連行され→現行犯逮捕手続き→身柄引き渡し→勾留。
多くは起訴され、有罪→『刑務所行き』となります。
裁判では「痴漢をしたから駅事務室にいったのでしょう」と言われる始末。

つまり駅事務室に行ったら罪を認めたこととなり、刑務所直行という図式が出来上がってしまうのだそうです。
なんと恐ろしい!

勾留されたら道は2つしかありません。
1.示談金の相場が30万円。
 弁護士費用が30万円。
 これだけ払って、無実なのに罪を認めて早く社会復帰するか。
2.無実を貫くために、より多くの弁護士費用を払って留置場にいながら裁判を続けるか。

多くの男性は早く留置場から出たいから、1を選んでしまうそうです。
してもいないのに、行為を認めて弁護士を通じて示談に持ち込んでしまうのです。
(映画の主人公は2を選びました。)
こうならないためには自己防衛、これしかありません。
ではどうすればいいか。
これから出社せねばならない事を相手の女性に説明し、名刺を渡し「逃げも隠れもしません。身に覚えが無いからあなたが間違っていたら『虚偽告訴罪(3月以上10年以下の懲役)』になる。私は説明しているので、あなたもよく考えて行動してください。」と紳士的に言い分を伝えて、相手の了解を得て立ち去る。
これがベストなんだそうです。
こんな心の準備までして電車に乗らないといけない時代なのか。。。
(-_-;)