空気が読めないそのワケは

発達障害に気づかない大人たち (祥伝社新書 190)
星野仁彦
祥伝社

「これは子供の話ではありません。あなたの周りのオトナたちの話です。」

本の帯にはこうありました。
これは2年前に読んだ本。
ショッキングな内容でした。

発達障害は学力に問題がないので、普通に進学して卒業できます。
在学中は勉強やクラブ活動など得意分野で活躍し、人間関係も気の合った友達と付き合うだけでよいため、周りは発達障害に気づかない。
ところが、就職して社会に出るとそうはいかない。
職場、他人とコミュニケーションを取り、折り合いをつけなければいけない。
この時に周りは気付く
「あの人、おかしい」と。
しかし、本人に「あなた、おかしいですよ」と面と向かって言えません。
知能に問題がないからです。
周りも指摘しないから、本人もおかしいと思わない。
こうしてオトナの発達障害は社会に埋もれていくのです。
あなたの周りにこんな人いませんか?
「常識がない・通じない」「空気を読めない」「金銭にルーズ」「整理整頓ができない」
「借金グセがある」「物事を感覚的に理解できない」「ほどほど、が分らない」
「すぐキレる」「話を聞けない」…

これらは発達障害の共通点だそうです。
こんなマニアックな本が今や20万部のロングセラーと聞いて、あらためてここに取り上げた次第です。
感心ある人がそれだけ多いんですね~・・・。
「なんかおかしいと思ってたんだあの人・・・、これで合点がいく」
と。
考えてみたら・・・私の周りにも何人かいます。
全員60歳以上の男性です。
(発達障害は男が圧倒的に多い)
「あの人、ああいう性格だから」
そう片づけていたのが、性格ではなく、脳の機能障害だったとしたら・・・。
本人を責めるのは酷?
考えさせられる本です・・・。